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「それってアレ? 命の危機を感じてドキドキしたときに、一緒にいる異性を好きになってしまうって勘違いの法則」
カップラーメンをすすりながら、サナは言った。
何事もなかったかのような笑顔を見せてあたしから離れると、坂田ヒトシは帰っていった。
そのまま、あたしはサナの家に足を向けた。
今日のことを、早く誰かに話してしまいたかったからだ。
サナなら坂田ヒトシを知っているし、リュータローへの今生の別れも伝言しておきたかったし。
坂田ヒトシと再会したことを伝えると、サナはニヤリと笑った。
「ヒトシくん、いい男になっててビックリしたでしょ」
坂田ヒトシの成長を既に知っていたらしいサナは、訳知り顔。
「な、何で?」
「バーカ。マー兄があたしらの高校勤務なの、忘れたの? あたし、免許取ってからよくマー兄迎えに行ってるんだよ。それでたまに会うんだ」
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