7.奈落

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「しかしお前が、黙って携帯折らせるような女だったとはね」  サナから聞いたのか、リュータローは紫煙をくゆらせながら、あたしを見て笑った。 「別に、頼んだわけじゃないもん」 「ハッ、そりゃそうだ」  前に会ったとき、傷みっぱなしだったリュータローの髪の毛は、今は短く整えられて、色ツヤもよかった。  生活、少しは落ち着いたのかな。  そんなことを考えていると、リュータローは笑うのをやめた。 「……カレシに気を遣って、やりとりできなくなるのは別に構わないんだけどさ」 「ん?」 「もし困ったことがあったら、額田先輩経由でもサナちゃん経由でもいいから、連絡よこせよ」  リュータローは携帯灰皿の中に煙草を押し込むと、それをポケットにしまった。 「なんで?」 「カレシと何かあったら、必要かもしれないだろ。逃げ場所」 .
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