17.遊戯

20/21
前へ
/35ページ
次へ
   あたしの限界が近付くと、喉を絞めるヒデオの手の力が強くなる。  真っ白な絶頂に臨もうとする度、黒い閉塞感に引き戻されて、いきたいのにいけないもどかしさに、あたしはとうとう泣き出した。  ヒデオが喉の奥で小さく笑いを漏らす。 「……ヤバ。俺、もうおまえのその顔でしか、勃たないかも」  ともすれば、バカにされているような言い方だった。  だけど、その言葉の内容に、ヒデオを飲み込んでいるあたしの中心がギュッと反応する。  すると、ヒデオが一瞬眉根を寄せた。  それと同時に手の力も緩められたけど、また喉を絞められる。 「……ッ」 「……バーカ。いきなり締めんな」 「……」  ああ、感じちゃったんだ。  それが判った瞬間、苦しさに顔を歪めながらも、あたしは少し笑ってしまった。 .
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

228人が本棚に入れています
本棚に追加