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あたしの限界が近付くと、喉を絞めるヒデオの手の力が強くなる。
真っ白な絶頂に臨もうとする度、黒い閉塞感に引き戻されて、いきたいのにいけないもどかしさに、あたしはとうとう泣き出した。
ヒデオが喉の奥で小さく笑いを漏らす。
「……ヤバ。俺、もうおまえのその顔でしか、勃たないかも」
ともすれば、バカにされているような言い方だった。
だけど、その言葉の内容に、ヒデオを飲み込んでいるあたしの中心がギュッと反応する。
すると、ヒデオが一瞬眉根を寄せた。
それと同時に手の力も緩められたけど、また喉を絞められる。
「……ッ」
「……バーカ。いきなり締めんな」
「……」
ああ、感じちゃったんだ。
それが判った瞬間、苦しさに顔を歪めながらも、あたしは少し笑ってしまった。
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