18.贖罪

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  『悪いって思ってんなら……』  ヒデオのあの呟きを、あたしはどうして忘れてしまっていたんだろう。  こうして彼と抱き合う関係に辿りつくフラグは、このとき充分過ぎるほど立っていたって言うのに。  ヒデオは、ゆっくりとあたしを振り返る。 『本当に悪いと思ってんなら、  黙って俺の言うこと聞けよ。  その方が、いいから』  どきりとした。  それまで、同級生の男の子を、異性だなんて意識したことはなかったんだけど。  身体は大きいけど、いつもニコニコして周りを和ませていたヒデオが、あたしを強い目で真っすぐに見つめていて。  あ、オトコノコだ、って思ったんだ。 .
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