18.贖罪

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   女性優位の体勢であろうと何だろうと、主導権はいつもヒデオにある。  それに、あたしが動こうとしたところで、がっちり腰を支えるこの手がそれを許してはくれない。  いつもはそれで構わないんだけど、でも。 「別にさ、おまえを縛ろうとか、そんなこと考えてるワケじゃねーよ、俺」  下から女を突き上げる、という行為が楽ではないことは判る。  だけど、ヒデオは動きながら少し息を切らして、余裕のないあたしの様子を見ながら続けた。 「おまえがホントにそうしたいんなら、誰と寝たっていいよ。それで別れたいとか思わないし」 「なっ、に、バカなこと……」 「最後まで聞けって」 「ひっ、ん」  眉根を寄せて抗議しようとしたあたしを黙らせるためだけに、ヒデオは痛みを感じるほど強く突き上げてきて、思わず腰を引いてのけぞった。  でもすぐにお尻まで掴まれて、戻される。  こんな男を相手に、どこまでも非力なあたしが一体何をできるっていうの。 「けど、おまえを誰かと共有したいワケじゃない。そんなのはごめんだ」  矛盾したことを言っている。  だけど、だんだん思考回路が溶けていく。 .
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