205人が本棚に入れています
本棚に追加
恋愛してるのは今だけの話で。
何も知らなくても、いつかあたしはヒデオに捨てられてしまっていたんだろうか。
だったら、そっちの方が良かったな。
何度かそうして別れたみたいに、あたし達は終わったんだ、なんて自分で思ってそうするなら、その後多少引きずっても、大丈夫そうな気がするのに。
頭の中はとっくに醒めきってるのに、それでも疼く微熱を抱えたこの胸は、まだ期待してる。
『それでもヒデオは、あたしを選んでくれる』
恋心っていうのは、幸せな時はどこかから勝手に不安を引っ張ってくるくせして、こんな時だけおめでたいくらいのポジティブを発揮する。
飽きもせず人は一体何度、こんな葛藤を繰り返すんだろうか。
.
最初のコメントを投稿しよう!