10.自嘲

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   だけどあたし達は何度、何回こじれても、上手な片付け方が判らない。  責めて、詰ることはきっと、一番簡単で。  だけどそれをしてしまうには、自分の方にも後ろめたさの心当たりがあり過ぎる。  相手に何となく勘付かれていることも、言われなくても気付いてる。  お互い、そのイタイトコロに触ったら、無傷じゃいられない。  見て見ぬふりをするんじゃなく、黙って飲み込んで後から腹痛を起こすんでもなく、許す……なんて上から目線でもなく。  全部をありのまま受け止めて、  そして同じことを繰り返さないように、  一緒に歩いていくっていうのは、  どうしたらできるようになるんだろう。  ベッドの上でなく、もう床の上で始めてしまう気のヒデオ。  よくあることだけど、今日に限っては初めての時の事まで過ぎってしまった。  リュータローに乗っかられて、腰の痛さに耐えながらDVDのカウンターを眺めた、あの時のことだ。  考えてみれば、あの時からもう5年。  それが「まだ」なのか「もう」なのかはよく判らなかった。 .
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