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ベッドの上に逃げようとしたあたしの腰をヒデオの大きな手ががっしりと掴んで、ずるずると引き寄せられる。
あたしの下肢は散々いじられて、もう力が入らない。
あっという間に詰められた。
「待って、ここに、掴まらせて……」
上半身をベッドに預けようとするあたしを、ヒデオは意地悪そうに見下ろしてくる。
仕方なく、って感じでヒデオは少しだけ力を緩めてくれた。
西門さんのことを思い出してしまったのは何とも思わなかったけど、リュータローのことを思い出してしまっては、ヒデオに悪い気がしたからだ。
「あ……あっ」
あたしが何とかベッドにすがりつくと、ヒデオがゆっくりと挿入ってきた。
いつもは一気だから、何だか慣れなくて、ゆるゆるとした快感に身体中が震える。
やがて、ヒデオのものが全部収まり、息をついた。
あ。
また、このまま死にたいな、なんて思った。
昨夜西門さんにここまでされなくてよかった……なんてことを考えたら、ヒデオが動き始めた。
こうなると、もうあたしは何も考えられなくなる。
馬鹿だな、なんて。
誰に言われなくたって、そんなのあたしが一番よく知ってるってば……。
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