15.反転

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  「……妬けるね」  ふたつの携帯を手に、ジンはうつむきながらふっとため息を漏らした。 「え?」 「エイユウのアドレスってだけで、今どんだけ嬉しそうにしたんだよ」 「そ、そんな……」  恥ずかしくなって、両手で顔を押さえたあたしを見、ジンはどうしようもなく困った顔をする。 「ほら、その無防備。最初はホントに心配してただけだったのに、俺までハマっちゃったんだから……いいかげん自覚して、マナ」 「……ごめん」  携帯を差し出しながら、ジンはキョロキョロとあたりを見回す。  携帯を受け取ろうとすると、ジンはその手を引っ込めた。 「……あっ」  差し出した手を強く引っ張られて、あたしはジンの腕の中にいた。  ドキンって、心臓が痛いほど跳ね上がる。 .
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