18.融解

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  「でっ、も……なんか、なんか……」 「何だよ」 「全然……痛いとか、なくって……」 「俺が慣れてるって言いたいのか?」  クス、とヒデオが嘲るような笑いを漏らす。 「……ずっと考えてた、って言っただろ。それに、お前に触るのが怖かったような頃とは、もう違う」  癪なことを言う。  女に、じゃなくて、あたしに、って。  あたしが振り返ってヒデオを見上げると、彼はそれを待っていたように薄く笑った。 「嫌なんだろ? 誰とでもできることの、俺のその最初を水沢に奪われたのが」  この状況でそんなことを言われて。  ものすごい辱めを受けているって、感じた。 「……そうだよ……。けど、男の人なんて、みんな、同じなんだから……っ!」  言った瞬間、ぐるっと強くかき回されて、悲鳴みたいな声が出た。  それでも、痛みはなかった。  ……背中から、そこはかとなく怒りのオーラが漂ってきたような……。 .
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