18.融解

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   ぬるり、と引き抜かれて、血の気が引いた。  さっきの嫌な予感が全部のしかかってきた気がして、心臓がバクバクうるさい。 「信じられない、って顔だな」  ヒデオが、チッと舌打ちをする。  本気で苛立ったときの、彼の癖だ。  あたしは拒否することも逃げることもできず、そのまま固まった。 「……あー、もう。  俺がどんだけお前のこと好きか、  本気で判ってねえだろ。  これ、かわいそうだからやめとこうと  思ってたけど……しょうがねえな。  観念しろ」  そこにグッ、と押し付けて、ジェルのぬめりに導かれるまま、ヒデオは腰を進めた。 「──……っ!!」  悲鳴を上げちゃいけないと、とっさに思った。  ゆっくりと、確実に押し開かれるそこに、意外に痛みはなかった。  何故って……その直前に言われた言葉で、あたしはもう堕ちてしまったからだ。  枕に顔を押し付けて、あたしはその重みにただ耐えた。 .
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