18.融解

19/19
前へ
/38ページ
次へ
  「今初めて実感したから言うけど……お前、俺になら何でも許すんだな。プライドとか、ないわけ?」 「そんなもの……」  お構いなしに、いつものようにヒデオが動き出した。 「ヒデオのこと好きでいるのに、  そんな役に立たないもの……  もう、忘れちゃったよ……」  容赦なく突き上げられて、さすがに悲鳴を上げる。  痛みか快感か、もう区別がつかなかった。  白濁していく意識の中で、ヒデオの声を聴いたのを何となく覚えてる。 「あー、もう。  ……今だから言うけど……  ハラ立つけど、マナミ……愛してる。  愛してるから」  今まで蔑む言葉は散々もらったけど……それは初めて言ったね、英雄……。  涙をこぼしたあたしに、ヒデオは優しく口付けた。 .
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

213人が本棚に入れています
本棚に追加