18.融解

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   でも、それらの全てが本気でくだらないものでありますように、なんてガラにもなくこっそり祈ってみた。  ついばむようなキスを何度もして、ヒデオはようやくあたしをベッドの上に下ろした。  ヒデオはネクタイを緩めながらあたしを見下ろし、クッと喉の奥で笑う。 「……ホント、お前、お姫様抱っこ好きだよな」 「え……」 「いつも、そう。してやったらベッドの上まで来たときの顔が違う」  改めて言われると、妙に照れてしまう。  とっさにあたしがうつむくと、ヒデオは解いたネクタイを床に落として、ベッドに腰を下ろした。そのまま、あたしの顔を下から覗き込んでくる。 「さすがに、俺しか知らないよな? これ」  イタズラっぽい瞳が、あたしを窺っていた。  試されているのだと判って、あたしは顔を上げる。 「……うん、ヒデオ以外にはこんなのされてない。っていうか、とっさにお姫様抱っこできる人なんて、そうそういないよ……」 「オッケー。じゃあ、次」 「待って、な……何?」 「黙って任せてろ。すぐ、判るって」 .
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