ねぇ、産まなきゃ良かった?

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怒鳴った後は必ず私は、父の部屋に連れていかれて、足を組んだ膝の上に座らされ、ギターを一緒に弾いた。 私の記憶の中の父は優しかった。 でも母は違うと言う。 「あの人はお兄ちゃんを、殺しかけたこともあるんだよ?」 後からそう言われたかな? それからそんな毎日だった。 私は父の怒鳴り声が聞こえたら、母に真っ先に押し入れの中に入れられた。 「koiはここにいるのよ?」 私は頷く事しか出来なかった。
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