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（ルピアさん×桜海 とあ）
冬フェス、
【雪空のキセキ】
「ねえ？今夜逢える？」
僕の言葉。
毎年かける電話。
今日会うことはきっと確定なのに、
必ず彼女に確認をする。
受話器越しに彼女の甘い音が戻ってくる。
リンリン。
小さな鈴の音が、
受話器の奥で響いていた。
リンリン。
可愛らしいころころとした声に耳を澄ます。
パイプオルガンの規律正しき厳格な音色。
ミサの曲のせいか、
彼女の声をもの哀しく響かせた。
きっと未だ教会で
祈りを捧げている時間なのだろう。
「じゃあ、19時に」
僕は待ち合わせの時間を
ひっそりと告げ、電話を切った。
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