ルピアさん×桜海 とあ

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戸口まで彼女を見送った私の背後から、 野太い声が響いた。 「シスター、今夜も彼女は行かれたのですか?」 若き神父がそう告げる。 「ええ、毎年の行事ですから」 「シスター。お聞きになりましたか? なんでも、毎年必ず同じ時間に、 ご主人より電話を受けるそうです」 懸念を込めた口調で、彼は告げた。 私は一つ頷いた。 「そうですか、電話が」
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