この時を待っていた。

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「龍騎!俺の最後の願いだ………俺を見捨てろ。頼む、わかってくれ……これはお前の為なんだ………」 「蒼壱………わかった……蒼のことは任せて!僕が適当に言っておくから!!」 「ははっ………ありがとう…龍騎。」 よっしゃああああああ!!!! 馬鹿だ!!!こいつ馬鹿だ!!!こいつが馬鹿でよかった!!!!!くくっ……これでとうとう俺の野望も叶う!!!! 下を見ると、身体はもうそろそろで腹筋辺りを飲み込むだろう、というところまできていた。 まったく笑えるよ、こんな突然に俺の野望が叶う時がくるとは…… さて、そろそろネタバラシをしてやることにしよう。今ならあの馬鹿が飛び込んできても間に合わん。 「ふっ……ふははっ……くはっ………ふわははははははははははははは!!!!!!!」 「うわっ!ど、どうしたの蒼壱!」 「ひははははははは!!!!ありがとう龍騎!!!!お前のおかげでようやく我が大いなる野望が叶う時がきた!!!!異世界に巻き込まれ召喚されチートになり美少女ハーレムを作るという野望がなぁ!!!!!お前に無理矢理笑顔を作り、続けたくもない幼馴染を無理して続けてきた甲斐があった!!!!!!ようやく!!ようやくだ!!!!ひははははははははははははは……」 「そうですか。さすがお兄ちゃんです。この為にわざわざ、あの阿保の幼馴染を続けてきたのですね。さすがです。私と一緒に異世界に召喚され、そして私と結婚して幸せな家庭を築くためにだなんて。本当にありがとうございます。愛していますよ、お兄ちゃん。」 「ひははははははは!!!そうだ!!!その通りだ!!!!この阿保の幼馴染を続けてきた理由も全ては蒼と幸せな家庭を築くために………って、あれぇぇえぇえぇえぇぇぇぇ!!!????」 不意に真後ろから聞こえてきた、聴き慣れた澄んだ声。振り向くと、蒼が俺を羽交い締めにしている。 まって、まってよ蒼さん。あんたいつからいたの!?そんでなんで俺を羽交い締めにできるくらい沈んでるの!? 「龍騎!!!逃げろ!!らへんからですかね。」 「思ってたより前だった!!!龍騎てめぇ!!!なんで蒼に気付かなかったんだよ!!!!」 「えぇ!?そ、そんなこと言われても……」 「って…ちょ、魔法陣眩しい!なんか光強くなった!」 アッーーー!!!
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