疑心暗鬼な恋心

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あの夜の一件で、慧からの連絡は途絶えてしまった。 慧が連絡する事ができなかった理由を知って、私はすぐに謝罪のメールを送った。 しかしその返信は未だにないまま・・・。 ゴールデンウィーク最初の3連休。 結局私は何もせず、ずっと家で塞ぎこんでいた。 1人でいるとネガティブになるだけ。 でも私は、誰かと会う気分にはどうしてもなれなかった。 ベッドに寝そべり、鳴らない携帯電話を気にしてばかり。 たった2日連絡がないだけで、どうしてこんなに不安になるのだろう。 それはきっと、私たちの間にあるこの“関係”のせい。 “恋人”じゃない。 だけど、ただの“友達”でもない。 この曖昧な関係に決着さえついていれば、きっと私はこんなに疑心暗鬼になる事はなかっただろう。
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