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「巡察の報告の時間がかかりすぎだと噂になっているようです」
「ハジメ…おめーと居るほんのわずかな時間さえ俺たちには許されねーのか?」
「トシ…
わずかな時間を無駄にしたくない…」
「巡察の報告が長いと言うのなら、会議だ!
二人だけで会議だ!」
「何の会議だと誤魔化すのですか?」
「…それは…まあ…あれだ!
えーっと…その…」
「トシ!覚悟は出来ないのか!?
俺はとうに覚悟を決めている」
「覚悟を決めている…だと?」
「皆にあんたと恋仲だと宣言してもいい…
あんたと居る時間が取れない方が嫌だ!」
「…悪かった……
何も誤魔化す必要ねーな。
側に来い…」
「…トシ……」
俺はトシの腕の中で他の人達の報告を聞き続けた…
いや…報告を聞きたいわけじゃないのだが…
腕の中は暖かかった……
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