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生まれたときから、俺は双子の弟を意識していた。
俺よりも出来がいい弟を妬んでいたのだろう。
醜いと笑ってくれてかまわない。
だが、アイツのせいで、俺は迫害され、家も休まる場所とは到底言い難かった。
頭も良く、動体視力も良く、人当たりも良く。
そんな弟を恨んでいた。
一方的だと笑ってくれ。
だが、もう諦めている。
弟に勝てないなんて、わかりきってることなんだ。
俺はこのままでよかった。
迫害されるといっても、陰口で囃される程度。
無視すれば、どうということはなかった。
そう、このままでも、構わなかったんだ………。
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