§セフレという関係§

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乱雑にポーチをバッグにしまい、 「あー…可笑しい」 まだ肩を揺らしている田原さんに背を向け、コートの袖に手を通してボタンをはめていく。 ああ、忌々しい。 いくらなんでも笑い過ぎ。 田原さんは一見クールなんだけど、ツボにはまると笑い上戸に転じる所を最近発見。  そのツボも普通の人とはちょっと違うというか、そんなとこではまるの? …と、若干、頭を捻らせられる。 イマイチよくわかんない不思議ちゃんなとこがあるのだよね…。 「延長料金とられてもしりませんよ」 ぼそっと口走ると、また笑われた。 まったく、いつまで笑ってるのよ。 イライライライライライライライラ…… イライラ虫、只今増殖中。 最後には私が“早く!”と急かして部屋を後にした。
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