第10話

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険悪な空気が流れる。 驚いていた猫ちゃんが、思い出したように声を張り上げ、航の腕に寄り添った。 「・・・っ!なにこのオバサン。 わたるぅ~早く追い出しちゃいなよ。」 「・・・・・・悪いけど、帰ってくれる?」 航は私の目をみて、そう言った。 「ほら、オバサン。早く帰りなよ。」 猫は勝ち誇った様な顔を私に見せた。 「違うよ、君だよ。帰ってくれる?」 航は猫の手を振り払い、玄関の方へと押し出していった。 玄関からは男女の押し問答が繰り広げられている。 うん、予想外の展開すぎる。 頭の整理なんかつかない。
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