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焦げ茶色でもない、栗色でもない。色素の薄いグレーがかった透き通る瞳。
カラコン?
でも、日本人であると思われるが…日本人離れした綺麗な顔だち。
…ハーフとか、クォーターとか?
背は高くてスタイル抜群で…なんて足が長いの?!見れば見るほど、頭の先から足の先まで美しいその容姿に、圧倒されずには居られない。
「私と正臣の関係が何かって?」
相手が自分に釘付けになっている事を知ってか知らずか、彼女は「ふふっ」っと艶やかに笑う。
「…はい」
私は眩しすぎるオーラを浴びながら、息を飲んだ。
「私は、正臣の妻よ」
「……へっ?」
ぽかんと開けた口から、抜けた声が漏れた。
「だから~、正臣の、つ・まっ」
彼女は人差し指を立て、『つ・ま』の二文字に合わせて宙で指を置いた。
「…えっ…妻?…」
…嘘…
そんなの聞いてない。先生が、結婚してるだなんて…
笑みを浮かべ続ける彼女を見つめたまま、言葉を失い、茫然とする。
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