第1話

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青峰のことは好きではない。 傲慢で生意気なガキ。 そんなヤツのどこを好きになれと言うのだろうか。 だが残念極まりないことに、オレはそいつに気に入られてしまったようだ。 前に偶然出会したときにメアドや電話番号を無理矢理奪われて以来、オレは毎回青峰に呼び出されることとなった。 その呼び出しに応えないと、アイツはわざわざ学校まで押し掛けてくる。 それは迷惑にも程があるからオレは仕方なく会いに行かなくてはならない。 自分でも情けない。 なぜオレがあんなガキに良いように使われているのだろうか。 今日もそうだ。 青峰に呼ばれ、会いに行った。 今でも嫌になるが、最近はこう思うようにした。 アイツとは遊び。 オレが暇潰しに相手していて、会いに行ってあげているだけ、と。
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