Interview

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海にするか、山にするか。都心から離れるならば今からどこまで行けるのか……。そんな議論を繰り返しながら、ふと外を見つめた。 台数は減ったものの相変わらず車は行き交い、相変わらず人の歩みは止まらない。 「ねぇ。あれ、何?」 黄色いヘルメットに作業服。肩にツルハシを乗せ動く二つの人影。何やら紙をもち、道路に向かい必死にピョンピョン飛んでいる。あまりにも小さくて人も車も彼らの存在には気付かずに、通り過ぎて行く。 「人形?でも動いてるよな」 「もしかして、都市伝とかにでてくるちっさいオッサン……なんてね?」 窓際に詰め寄り様子を窺いながらも好奇心に覆われていく。それは私だけじゃなく、酒井さんも八木さんも同じ。多分、映画やテレビに小説家。何かを作ろうとする側ならば彼らの存在は追究せずにはいられない。
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