越えられない壁

13/25
前へ
/40ページ
次へ
駒場公園からほど近い 8階建ての真新しいマンション。 エレベーターを降りると 彼は黙ったまま私の手を引き 自分の部屋へと招き入れ 薄暗い玄関ポーチで すっと私を抱き寄せた。 「奈緒…どこで抱いて欲しい?」 暗闇の中で柔らかい笑みを 浮かべて首を傾げた彼に 私は懇願する。 「どこでもいいから… 今すぐ抱いて」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

976人が本棚に入れています
本棚に追加