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8月10日 晴れ
今日も洗濯物が良く乾く。
「また空の絵描いてるの?」
黙々と筆を動かしていた僕の背後から、突然声がした。
「美咲」
「たまには違うのも描いてみなよ。悠太の絵、上手なのにもったいない」
「好きなんだよ」
そう。僕は毎日色んな顔を見せてくれる空が大好きなのだ。
「ま、私も好きだからいーんだけど」
「え?」
「ちょ、悠太の描く空が好きって意味だからね!」
美咲は顔をほんのり夕日色に染めながら、僕に向かって微笑んだ。
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