オオカミ

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「は、離してください! 誰か来たら困ります!」 私は崎村さんの胸をドンドンと叩いた。 だけど、やっぱり離しては貰えない。 「昨日、皆散々飲んだし、だいたい朝から部室に来る奴なんかいないよ」 今度は耳元で囁かず、私と目を合わせて話した。 やっぱ悪魔め! 確信犯だ! 「……」 私は崎村さんを睨んだ。 「……その顔は逆効果なんだけどなぁ」 彼は俯きながら、呟いた。 はぁ? 意味がわかんない… 訳もわからず振り回されすぎて、段々腹が立ってきた。 「昨日からからかってばかり! ふざけないで下さい! だいたい、私を呼んだのは何故ですか!?」 「……」 スルーかよ!! 「もう!用がないなら、帰ります!離して!!」 ・
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