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「…もう一度味わいたい」
いくら鈍い私でも、その言葉がキスを意味することだと分かる。
私は首を横に振った。
「食べたい…」
もう一度、首を横に振る。
「…ごめん…文香に拒否権はないんだ」
「んんッ!」
崎村さんは私の両手首から手を離し、左手は私の後頭部に、右手は私の腰にがっしり回した。
「ん…ハッ…ふ…んッ!」
し、舌が!!
息を吸い込もうとした瞬間、崎村さんの舌が入り込んできた。
「ん…アッ…ンンッ…ハッ…」
私の吐息が漏れ、時折、卑猥な水音が部室に響く。
ダメだ…もうダメ…
足にも力が入らない…
腰が抜けそうになり、私は思わず、崎村さんの服の胸元にしがみついた。
すると、崎村さんは私の腰に回していた腕に力を入れて支えた。
この甘美な倒錯の時間はいつまで続くの…?
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