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ひっついたままの私達は、いつの間にか皆の注目の的だ。
「ちょ…ちょっと、それ…
どういう意味なのッ!?」
瀬里奈さんがものすごい形相で、私達に向かって金切り声で叫ぶ。
「言葉のままだよ。
文香は俺のものってことだよ」
ああ…言っちゃった…
悪魔のオオカミは、ニッコリ笑顔を崩さない。
「「「「え゛ーーーーーー!!」」」」
一瞬静まり返ったかと思ったら、凄まじい奇声が部屋中に轟いた。
「ついでに言っとくけど…
つまんない噂が出回ってるけど、文香に手を出したら、容赦しないよ。男でも女でもね。
俺のものだから、傷つけたら絶対許さない。そのつもりでね?」
笑顔のまま凄むので、余計に怖い悪魔のオオカミ。
「とうとうバラしちゃった~!
文香バカ、我慢の限界!アハハハハ!」
「あああ~、とうとう言っちまったよ」
トイレから帰ってきた千夏は、ゲラゲラ笑い、手を叩いてウケている。それに引き替え、藤沢さんは頭を抱えて嘆いてる。
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