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しかし、この二人の発言が、将さんの暴露を肯定したことになり、一気に真実味を増した。
「いつからなの!?」
瀬里奈さんは、私を鋭く睨んで、聞いてきた。
私は怖くて、ついビクッとなる。
すると
「それを垣内に応える義務はないと思うけど?」
将さんが飄々と返す。
瀬里奈さん、垣内って苗字なんだ…なんて、今更ながらのことを、将さんの腕の中で思う。
「いい加減、離れなさいよ!」
「はッ!」
瀬里奈さんが鬼の形相で叫ぶので、私は慌てて将さんから離れようとしたが、将さんがわざと腕に力を入れて離さない。
「それも、垣内の言う通りに応える義務はないと思うけど?」
私は二人のやり取りをハラハラしながら見ている。
瀬里奈さんは怒りからか、握り拳をし、フルフルと震えて、私達を睨んでいる。
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