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偶然の遭遇 #2
「ゲッ!崎村さん!
…また、ややこしいのが来たよ」
千夏がウンザリした調子で嘆いた。
そう。今、私を後ろから抱きしめているのは将さんだ。
今日は、背後からよく抱き着かれる日だな。
「お前!誰だよ!」
結ちゃんが将さんを指差しながら怒鳴る。
「人の名前聞きたいなら、自分から名乗らないとね?」
「何!?」
ああ~…
前からも後ろからも、ダークオーラを感じるよ。
「将さん…この人……
あたしの兄なの…」
「えッ!?」
さすがのオオカミもビックリした声を上げ、腕を解いた。
「結ちゃん、こちら、あたしが所属してるサークルの先輩で…」
「…崎村…崎村将です」
「兄の三田結希…」
仏頂面で挨拶をかわす二人。
まだ二人とも、ダークオーラに包まれてるなぁ…ハハハ
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