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「…高校の時、橋本先輩が俺を文香先輩に接触させないようにしてたのは、俺のことに怒っていたからだと思っていたんですけど…
発作を起こさせないためでもあったんですね…
俺のせいで、文香先輩をこんなに苦しませていたなんて、全然知らなくて…」
大島君は握りこぶしを作り、泣きそうな顔で俯いている。
「だから何?
今更、あんたがやったことは取り返しがつかない。
文香が病気になったのも、他の原因もあるけど、あんたが犯した最低行為がキッカケなのは間違いないんだよ。
お前みたいな最低な奴は、罪悪感にまみれて、苦しめばいい。
優しい文香に赦しを乞いに来たんだろうけど、それはアタシが許さない。
文香がまだ苦しんでるのに、自分だけスッキリしようなんて都合良すぎ!」
千夏が辛辣に大島君を責め立てた。千夏から、強い怒りのオーラが放たれている。
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