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私と将さんを隔てるのは、たった一枚の扉 だけど、その一枚の扉が、なんて悲しい距離なんだろう 私は少しでも将さんに近寄りたくなって、ドアに背をもたれて、体操座りをした。 すると、ドアの向こう側でも洋服の擦れる音がした。 将さんもドアにもたれて座った感じがする。 「文香………………ゴメン」 将さんが小さな声で謝った。 「文香、傷つけてゴメン。 俺、油断してた。 それに、俺… 何も…何も知らなくて… ホントにゴメン……」 将さんは沈んだ声でまた謝った。 将さん… 多分、綾ちゃんと大島君のことを知ったんだね… 「将さん…そんなに謝らないで…」 「謝っても謝りきれない… 自分が本当に情けないよ。 はぁー… やっぱ、こんなのダメだな… 文香……俺と話すと体調によくないかもしれないから…」 「待って!」 話を切り上げようとする将さんを、思わず呼び止めた。 ・
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