20/24
前へ
/35ページ
次へ
「わあ!」「いてッ!」 力ずくでドアを開けたので、勢い余って、ドアの向こう側にいた将さんにぶつかり、押し倒す形になった。 私の目の前には、相変わらずの超イケメンの顔 ほら! 扉一枚の向こう側には、私の幸せがある! 「将さん!!」 私は将さんの首にしがみつく。 将さんだ! やっと、やっと… 将さんの傍に戻ってきたんだ! 「文香……ホントに大丈夫?」 将さんが、恐る恐る私の様子を伺いながら、私に尋ねる。 「うん!うん! 大丈夫!絶対、大丈夫だから!」 私はポロポロ涙を流しながらも、微笑んで将さんに応える。 「…文香……触ってもいい?」 私は無言で頷く。 すると、将さんは私の髪をそっと指で梳いて、私の頬を優しく撫でた。 ああ…将さんの大きな手だ… ・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

854人が本棚に入れています
本棚に追加