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「わあ!」「いてッ!」
力ずくでドアを開けたので、勢い余って、ドアの向こう側にいた将さんにぶつかり、押し倒す形になった。
私の目の前には、相変わらずの超イケメンの顔
ほら!
扉一枚の向こう側には、私の幸せがある!
「将さん!!」
私は将さんの首にしがみつく。
将さんだ!
やっと、やっと…
将さんの傍に戻ってきたんだ!
「文香……ホントに大丈夫?」
将さんが、恐る恐る私の様子を伺いながら、私に尋ねる。
「うん!うん!
大丈夫!絶対、大丈夫だから!」
私はポロポロ涙を流しながらも、微笑んで将さんに応える。
「…文香……触ってもいい?」
私は無言で頷く。
すると、将さんは私の髪をそっと指で梳いて、私の頬を優しく撫でた。
ああ…将さんの大きな手だ…
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