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「文香、落ち着いた?」
しばらくして呼吸も整い、冷静になってきた私を見計らって、千夏がベッド脇に座り、話し掛けてきた。
「うん…」
「多分、状況が把握出来てないだろうから、まずは私から説明する。いい?」
私は無言で頷いた。
何を言われるのか不安で、私は紙袋を握り締める。
何を聞かされても落ち着いて聞かなきゃ…
冷静に…冷静に…
「まずは…
今日明日は…文香とアタシ、それに新兄は、崎村さんちで寝泊まりするから」
「は?………えぇッ!?」
何?何で!?将さんちで!?
冷静に話を聞こうと心掛けていたことが、一瞬にして無駄になる。
「いやッ…あのッ…何で!?」
「新兄いわく、今、あんたを一人きりにしない方がいいらしい」
「だからって…」
将さんちに皆で泊まるって…
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