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まさか #2
「あと不思議なのが、どこから入手したのか、俺の携番とメアド知ってて、ちょこちょこ電話とメールが来てて……正直ウザい」
将さんはしかめっ面しながら、凄く迷惑そうに嘆いた。
「で、全く相手にされなかった綾乃の奴は、文香の前で強行手段に出た訳ね」
「……中坊だと油断してたよ」
将さんは沈んだ声で呟いた。
私の後ろで、将さんの表情は見えないけれど、落ち込んでいることはわかる。
私の腰に回されている将さんの腕を、私は優しくポンポンと叩いた。
大丈夫。信じてますよ。
その気持ちを伝えるために…
振り向くと、将さんはホッとしたように微笑んでいる。
それにしても…
綾ちゃん、どうやって将さんの携番を知ったんだろ?
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