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「綾乃知らないの!?」
「当時、綾乃ちゃんは中1だったからね。まだ幼かったから、病気のことを伏せることになったんだ」
「そうやって甘やかしたから、また同じこと繰り返すのよ!」
高峰先生の説明に、千夏の怒りは増長した。
「そうか……綾乃ちゃんは、文香が自分のせいで病気になったこと知らないんだね?
じゃ、家族で知ってるのは?」
「結ちゃんだけです…」
「そう………わかった」
将さんは、手を顎にあてて、考え込んでいる。
どうしたんだろ?
「綾乃ちゃんのことは、文香が気にするといけないと思って、言わなかったんだ。
大島君のことも知らなかったし…
今後も綾乃ちゃんを相手する気はないから…大丈夫。
もう絶対に隙は見せない」
将さんは厳しい顔できっぱり言い切った。
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