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「三田さん…」
綾ちゃんについていくために立ち上がった私を、佐々木さんがクイッと袖を掴んで、不安そうに呼び止めた。
「あ、大丈夫です。
あの…この子、あたしの妹です」
「妹!?」
「フフッ…そうですよ」
やっぱり、綾ちゃん大人っぽいし、顔も私と似てないから、妹に見えないんだなぁ。
「文ちゃん!早くして!!」
すでに歩き始めた綾ちゃんが私を急かす。
「佐々木さん、将さんか千夏に、私が妹と一緒に行ったことを伝えて下さい」
私はコッソリ佐々木さんにお願いした。
「あ!あと、藤沢さんに休憩時間が過ぎること謝っといて下さい」
「うん…わかった」
「お願いします」
私は佐々木さんを残して、急いで綾ちゃんの後を追って行った。
すっかり将さんに携帯をかけるのを忘れたまま…
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