過去との対峙

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「……見たでしょ? 崎村さんと私がキスしてたの」 「見たよ」 「それでも信じるっていうの?」 「あれは綾ちゃんの不意打ちでしょ?」 「ああ…うまいこと、崎村さんに言いくるめられたんだね。 あれは同意の上よ」 平然と嘘をつく綾ちゃん 嘘ばかりついて辛くないの? 「綾ちゃんは…将さんが好きなの?」 「言っとくけど、あっちからアタシに言い寄ってきたんだからね! 誰だって、あんなイケメンだったらいいでしょ? 文ちゃんだって、そこがいいくせに」 「あたしは違うよ… 将さんの顔がイケメンじゃなくても構わない」 「フッ…かっこつけちゃって。 崎村さん、相当な遊び人だよ? ね?大島君」 「え?」 カチャ… 開いた音のしたドアのほうへ私が振り返ると、俯き加減で大島君が部室へ入って来た。 ・
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