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「橋本もうまいこと考えついたな」
「でしょでしょー!」
「どういうこと?」
「文香を見張る目は多いほうがいいってこと。
目立つということは、人の目に付きやすいってことだし…
俺としては複雑な心境だけどね。
ま、橋本が毎年煩わしいかったことも排除してくれたから、良しとするよ」
将さんは苦笑いしながら、私の頭をわしゃわしゃした。
「煩わしかったこと?」
「有りもしない店員指名や無断写メ撮影だよ」
「ああ~!なるほど」
「ももりん文香に便乗しちゃった!エヘヘ!」
千夏がペロッと舌を出して、はにかんだ。
千夏も高校の文化祭で、嫌な思いしてたもんなぁ…
「でも、あたし達だけ特別待遇みたいで悪くないですか?」
「あの…三田さん、気にしないで」
千夏の隣から、遠慮がちに女性の先輩の佐々木さんが声をかけてきた。
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