本命の彼女 #2

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バタン! 「俺も文香と同じ。文香は俺のかけがえのない大切な人だよ」 「将さん!!」 部室のドアが思い切り開いた大きな音に振り返ると、将さんが肩で息をしながら立っていた。 「はぁー…やっと見つけた。 まさか、ここまで奥に来てるとは思わなくて… 灯台もとぐらしだな…ふぅー…」 将さんはズカズカと部室に入って来て、私を後ろから抱きしめ、頭を私の肩に乗せて、大きく深呼吸した。 重たい雰囲気なぞ全く構わず、周りを無視して、当たり前のように私に抱き着いた将さんに、皆、呆気に取られている。 将さん…キツそう 部室は大学の一番奥にあるから、凄く捜したんだろうなぁ… ん?捜す?? ああッ! あたし、携帯かけるのすっかり忘れてた!! 「あのぉ…捜しました?」 私は恐る恐る聞くと… 「佐々木さんから報告受けて、すぐに橋本も俺も店飛び出しちゃったままだから、智紀はお冠だろうねぇ…」 「ああぁ~…」 また、やっちゃったよ…ハハハ ・
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