姉と妹 #2

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私はあの日を思い返す。 けれど実は…私は、あの日の記憶が曖昧だ。 鮮明に覚えているのは、私の部屋で抱き合う綾ちゃんと大島君の姿。 その後のことを、未だにはっきりと思い出せない。 ショックで家を飛び出した。 外は土砂降りの雨。 私の気持ちと同じような… どれだけ雨に打たれていたのかも覚えてはいない。 ただ… 『私はいらない子だから、いなくなったほうがいい』 そればかりが頭を支配していた。 だから… ゆっくりと足を踏み出した。 車が激しく行き交う道路へ クラクションの音と眩しいライトの光 私が覚えているのは、それだけ… 結局、私は無傷だった。 車には引かれなかったのだ。 道路の真ん中で気を失い、病院に担ぎ込まれただけだ。 ただ…心は壊れたまま… ・
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