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見境がない男 #2
「ハイハイハイ!
崎村さん、もうそのぐらいでいいでしょ?」
千夏がパンパンと手を叩いて、その場の空気を変えた。
将さんも脚を下ろし、それで全員の緊張が解ける。
「瀬里奈…お前も痛感しただろ?
将は、ふーみんのことになると見境がない。
言っとくけど、今度同じようなことして、お前が死に目に遇おうと、俺は空手黒帯の将を止めれないから。
だから、もう汚いことなんかせず、他にいい奴見つけろよ」
「あ!あと、そこの三人組も!
俺の兄貴に言えば、身元判明しちゃうからね?
もう悪させず、真っ当な生活を送りなさい」
藤沢さんは瀬里奈さんを、高峰先生は三人組をやんわりと諭した。
「おーい!とりあえず、君達の犯罪記録は消去してあげるから、真面目になるんだよ~」
颯太さんはビデオカメラをフリフリ振っている。
チャラい人に真面目になれって言われても、説得力ないなぁ…ハハハ
こうして、瀬里奈さんと三人組は、将さんに心底ビビりながら、すごすごと去って行った。
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