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結城由衣とゆうのはどうやら私の名前らしい。
そして、私が目醒めた時に手を握っていたのが平山琉華さん、らしい。
お医者さんがゆうには原因不明の記憶障害とゆう事だった。
しかし失われているのは思い出だけで、生活に関わる知識は抜けていないとの事だった。
大事をとってしばらく入院してても良いらしかったが、琉華さん曰く私と琉華さんは単位がまずいらしい。
そこで自分がどうゆう身分なのかとゆう事もすっかり忘れていた事に気が付いた。
琉華さんから説明を聞いたところ、私はどうやら私立桜乃高等学校とゆう女子校の一年生らしい。
私達が住むこの街は日本でも有数の学園都市で、住人の七割が学生だとか。
ほとんどの学校が全寮制らしく、皆親元から離れて寮生活を送っているらしい。
ちなみに琉華さんも桜乃高等学校の生徒で二年生、つまりは私の先輩でそれでもって寮では相部屋のルームメイト。
と、そこまで一気に説明されて由衣は思った事を口にしてみる。
「それで、なんで琉華さんがこの病院にいるんですか?」
「あんたねぇ・・・すぐ近くのコンビニに買い物に行ってくる~とか言って門限四時間も過ぎても帰ってこなかったら誰だって心配するわよ。あと、さんはいらないわよ。琉華で良い」
微妙に質問の答えになってないような気もしないでもないが、琉華さんの機嫌が悪そうなのであえて触れないようにする。
「それで、なんで琉華・・・さんはそんな格好してるんですか?たしかもう夏休みのはずですよね?」
先ほど琉華に日付を聞いたところ、今日は七月二十五日との事だった。
そんな琉華の服装は、紺色のプリーツスカートに半袖のブラウス、サマーセーターとゆう格好だった。どうみてもどこかの学校の制服である。
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