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「……んだよ。それ…」
「ん?何?」
横山君は、俯いて何か言ったが、小さな声でよく聞き取れない。
私が首を捻っていると、横山君は顔を上げ、ゆっくりと口を開いた。
「…アイツとどんくらい付き合ってんだ?」
「えと、5年」
「5年も……」
横山君は、私をジッと見つめて、顔をしかめた。
そして、目線を落として、私の右側のほうを見てる。
ひょっとして、私の右手見てる?
横山君、私と将さんのことばかり聞いて…何なの?
「なぁ……アイツと…」
「はい?」
横山君は鋭い眼差しを向けて、話し掛けてきた。
「アイツと結婚考えてんのか?」
「ーーッ!なッ!なな、何を…」
「プロポーズとかされたのか?」
「ちょッ!ちょッ!ま、待って!」
立て続けに、凄いことを聞いてくる横山君。
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