振替休日のお使い #3

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「いや、まぁ…文香ちゃんの話なんだけど…ククッ」 「え?あたし?」 西野さんは肩を震わせ、笑いを堪えている。 何がそんなに可笑しいの? 「…この前、会社の同期会をやった時、俺の彼女はホントにいるのかって話になったんだよ」 将さんはオムライスを食べながら、淡々と話す。 「そ。彼女いる奴は、会社の誰かしら一人くらいには、実物もしくは写メなんかで彼女を見せてる。 だけど、崎村は入社前から彼女持ちって有名なのに、彼女の実体が謎」 「え?あたしが謎?」 西野さんがチラリと将さんを見て、オムライスをパクリと一口食べた。 「だってさぁ、実物はもちろん、写メも誰も入社してから一度も見たことがない。 彼女持ちってアピールしているのは、その右薬指のペアリングだけ」 私の右薬指にも、もちろんいつもはめてあるイルカのモチーフのペアリング。 卒業祝いとして、将さんからプレゼントされたものだ。 ・
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