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それって……
そんな言い方をすれば、あたかもキスしてたのは、自分だって…
「だから、今朝には、ふーちゃんがキスしてたのは横山君で、二人が付き合ってるって噂も流れ始めてるの…」
麻子さんは、躊躇いがちに私を見つめながら話した。
たった一日休んだだけで、どうしてこんな…?
『欲しいものを手に入れるためなら、手段を選ばないよ』
横山君のあの言葉が脳裏に蘇る。
怖い…
たった一日で、有り触れた日常が激変している。
もう二日酔いで頭が痛いのか、ショックで頭が痛いのか解らない。
「あたし…あたし、横山君にッ!」
「待て!」
直ぐにでも横山君に抗議しようと思い立ち、非常口のドアに手をかけたが、古賀主任が呼び止める。
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