正論と正解 #2

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正論と正解 #2

「だけど、横山の身元は、全く漏れて来ないってわけだね」 「そうなのよ。完全な身元は解らなくても、漠然とした…例えば『どっかの社長の息子』くらいは耳に入るらしいの。 こんなに全然出て来ないのは珍しいって」 「ふーん…」 頬杖をついて考え込んでいる将さん。 「それにしても、ことごとく厄介な奴っぽいなぁ…ハアー」 天を仰ぎ、大きく息を吐いた古賀主任。 「俺、マジで文香に護身術を教えといてよかったよ…ハアー」 続けて、将さんが溜息をつく。 「ウルラビの担当まで、横山君と一緒だなんて、ふーちゃんが心配だわ…ハアー」 麻子さんまでも、手を頬に当て、大きな溜息を吐いた。 皆さん… ご心配をおかけして、すみません ・
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