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リビングに招き入れられると、今度は、紅茶の芳しい香りに出迎えられる。
桜さんは私達をソファーに導くと、「ちょっと待っててね」とサトさんがいるキッチンへと行った。
「薔薇の香りに紅茶の香り…ん~!
なんだか贅沢な感じだなぁ…」
「そう?ま、文香の大好きなものばかりだもんね」
「ヘヘッ…そうですね」
そう…桜さんのお家には、私の大好きなものばかり。
部屋中にたくさん飾られた花々。
素晴らしいデザインのアンティーク家具。
そして…
「こちらも気に入って貰えるといいのだけど」
サトさんが運んで来た白いお皿の上には、バニラアイスを沿えた、ベリージャムがかかった二種類のシフォンケーキ。
お二人は、プロも舌を巻くほどの料理の腕前なのだ。
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